人間にとって食は大切なものです。人間の根源的な欲求は食欲・睡眠欲・性欲と3つありますが、その中でも食欲は生命維持に欠かす事の出来ないものです。ですから非常時に際して人々が一番気にする点が当面の日々を凌ぐ為の食糧の確保であり、そうした厳しい日々を過ごす上で唯一楽しむ事が出来るのが美味しい食事の時間なのです。非常食としての保存食は極めて一般的ではありますが、この様な側面を持ち合わせている事も最近では重視されてきており、その保存性だけに留まらず実際に食してみても美味しく満足出来る商品が増えつつあるのが現状です。
保存食のタイプは色々あります。身近にあるもので一番ポピュラーなタイプは缶詰や乾物です。缶詰は食品をドライ処理せずそのまま缶に閉じ込める為に、食品の味ばかりでなくその食感でさえも長期保存する事が可能になっています。完全に乾燥させてしまうドライ処理と比較すれば長期に渡る保存の面では劣りますが、日頃から更新しつつ行える非常食確保の一手段としては入手し易く効率的という事が出来ます。一方乾物は直接食べられる乾パン等のタイプと、一旦水に戻してから食べるインスタント食品等のタイプに大別されます。いずれもかなりの長期保存に向きますが、前者は食感が硬く個人の好みの差が大きい事、また後者では戻す際に水が必要となる事や食感の面で劣るといったデメリットがあります。非常時に食感云々と言っていられない事は事実ですが、せめてストレスの無い楽しい食事を楽しむ為に意外と重要な事でもあります。
最近技術の進歩により保存性だけでなく食味の面でも大幅に向上した保存食としてフリーズドライ製法による食品があります。フリーズドライとは文字通り真空凍結乾燥技術の事であり、一度凍結した状態の食品を真空環境下に置き水分を完全に抜いてしまう製法の事を指しますが、良好な保存性や成分の形質変化の少なさといったメリットがある事から以前よりインスタント食品や宇宙食、またはレーションの製法として用いられてきました。欠点としては上記の様なものがありますが、現在ではその製法についても改善が重ねられ、その食味や食感をもドライ前の状態を再現出来る程になっています。その上携帯性や調理性での利便性は維持されたままとなっており、非常食ばかりでなくアウトドアの携帯食としてもその活躍の場を大きく広げているのです。
なおこれらにももちろん消費期限はあり、定期的な更新が必要となりますから製造日には注意すべきです。